イベントレポート


2018.07.14
『大和(カリフォルニア)』宮崎大祐監督による舞台挨拶を開催。

韓英恵さん主演、世界で称賛される宮崎大祐監督の作品『大和(カリフォルニア)』。本作の上映を記念して宮崎監督による初日舞台挨拶を開催しました。

当日は大雨という荒れ模様でしたが一人一人の質問などび丁寧に対応する監督の姿が印象的でした。

撮影の地、神奈川県大和市は監督の出身地で、そこでの生活が本作を作るきっかけになったそうです。「はじめ、この町は映画のロケ地には向いていないと思っていた。でも暮らして、掘り下げていくと独自性がある町だ」と思ったそうです。

司会者から、本作は「韓英恵さんふんする“サクラ”たちの“ガールズ・ムービー”じゃないでしょうか」と問われると「そういう見方もあるんですね。言われてみれば…」とおっしゃいました。

また俳優陣の活躍にも触れました。「この映画ができたのは韓英恵さんら役者の力で完成することができた。『菊とギロチン』(瀬々敬久監督)などにも出演しながら本作で“サクラ”を演じることができたのはすごいの一言」とおっしゃいました。

また本作の魅力はラップの持つ即興性×大和市という地域がマッチしているという点ではないでしょうか。司会者も「監督のラップ好きさが本作のような内容になったのか」と問うと監督は「ラップは好きだけど、ロックの方が聴く」というまさかの反応。作品の中でラップ好きな要素が見え隠れしていたのに驚きました。

そしてさらに驚きが。監督によると大和市はPCの普及率が全国で下から数えて2番目だそうです。そして「町の中で貧困が進んでいる。楽器を買うことも難しいからこそ大和市でラップの文化が育ったというのが面白い」とおっしゃいました。

最後に監督は挨拶も込めて「ガールズ・ムービーの巨匠を目指します」とおっしゃいました。力強いお言葉でした。現在10作品以上の作品に関わっているという宮崎監督。今回が初の神戸ということで2度目の来神、お待ちしております!!

(芋羊甘)


2018.07.10
『ラッカは静かに虐殺されている』映像ジャーナリスト・玉本英子さんトーク開催しました!

イスラム国(IS)に制圧され海外メディアも報じることができない惨状を世界に発信するため、秘密裡に結成された市民ジャーナリスト集団“RBSS”(Raqqa is Being Slaughtered Silently/ラッカは静かに虐殺されている)の命を賭けた活動を追ったドキュメンタリー『ラッカは静かに虐殺されている』。初日の7/7(土)に「RBSSメンバーとIS支配下のラッカ」と題し、シリアなど中東地域の人びとの生の声を伝える映像ジャーナリスト・玉本英子さんのトークを開催しました。

映画の舞台となったラッカは人口20万人の小さな街で、玉本さんも内戦前に何度か取材で訪れられました。ところがIS支配下では、外国人記者は誘拐・殺害のターゲットになるため現地入りが難しく、現地の市民記者の情報だけが頼りになります。そうした市民記者たちとのやり取りの中でRBSSメンバーともコンタクトを取り、現地の生の声を発信していました。

2016年以降は「シリア民主軍」や「自由シリア軍」などの組織が作られ、各地でIS掃討作戦が開始されました。玉本さんが話を聞いた自由シリア軍の青年は、中学時代の友人が多数ISに入っていると話したそうです。国外に逃げるお金がなく、自分や家族が生きていくための働き口としてISを選ばざるを得ない青少年は多数おり、戦闘中に対峙したら友人であっても殺さなければならないとの言葉に大きなショックを受けたと玉本さん。友人どうしが殺し合わねばならないのが“内戦”なのです。

シリアに対し空爆を行ったアメリカは、使用する武器がいかに高性能で周囲の被害を最小限に抑えることができると強調していますが、玉本さんは「周辺住民を巻き込まない空爆などない。子どもたちにも甚大な被害が出ている」と言います。病院や学校が爆撃に遭えば世界中から非難が集中することを利用し、ISもわざとそういった場所に武器や軍用車を置いたりすることもあるそうです。どちらからも利用されて被害を被っているのは何も持たない市民たちばかりです。

やむにやまれぬ事情でIS入りする人もいるように、彼らは私たちと変わらないただの人間です。「IS=悪で、IS掃討が解決と考えるべきではない。ここに至るまでの歴史的な経緯もあり、単純な問題ではない。解決は難しく時間もかかる」と玉本さん。現在、ISの支配地域は映画撮影時よりもかなり減少しています。それにより、次は世界が関心を失うことで〈ラッカは静かに虐殺されている〉事態にならないかと玉本さんは懸念しています。“無関心”もひとつの暴力の形なのだと強く感じました。

『ラッカは静かに虐殺されている』は7/20(金)まで上映中です。上映期間中、RBSSの活動支援のための募金箱も設置しておりますのでどうぞよろしくお願いいたします。

(mirai)


2018.07.10
7/8(日)『ラジオ・コバニ』スペシャルトーク開催!

ISとの戦闘で瓦礫と化したシリア北部のクルド人街コバニで、友人とラジオ局を立ち上げた20歳の大学生ディバロン。手づくりのラジオ番組が人々に連帯感と希望をもたらしてゆく3年間を追ったドキュメンタリー『ラジオ・コバニ』。公開を記念して、FMわぃわぃ総合プロデューサー・金千秋さんをお招きして、スペシャルトークを開催しました。

1995年1月17日に発生した阪神淡路大震災をきっかけに神戸・長田を拠点とし、誕生したコミュニティーラジオ・FMわぃわぃ。コミュニティーラジオは国や地方公共団体と民間企業との共同出資で設立される第3セクターに属することが多いようですが、FMわぃわぃは様々な助成金を受けNPOとして活動しています。

ことばのわからない外国人住民たちのために災害情報を多言語で放送するようになったきっかけについて、在日歴の長い在日コリアンからのラジオ放送が原点だったと金さんはおっしゃいます。またそれは在日コリアンに内在する不安からだといいます。 神戸は全国的に見ても外国人の比率が高く、中でも長田は韓国・朝鮮人が大勢住んでいます。また震災以前から、地域の中に存在する様々な差別や格差により、多種多様な人々が住んでいました。そこから摩擦もよく生まれ、「人が幸せに生きるための運動」が活発に行われる土地でもありました。そうした中で、外国人たちやその土地で肩身の狭い思いをしている人たちに向け、自分たちの国の言語やリズムの使われた音楽を流すことで仲間であることが伝わり、安心感を生むのもコミュニティーラジオの役割であるそうです。
金さんは、国の視点ではなく市民に寄り添う視点が大事だと力強く宣言されました。

またコミュニティーラジオは避難所で仲間を探すためのツールであり、不安な状態にある人々へ安心のメッセージを送るという意味では、今のSNSと同じような役割を担っているというご説明が。まさに『ラジオ・コバニ』の世界を表しているように思いました。

コミュニティーラジオの多くは聞き取りから始まり、ヒント・アイデアを自分から見つけ出し、行動を起こすきっかけとなると金さんはおっしゃいます。
またそのためにも一人一人が継続して発信をしていく必要があるとトークを締めくくられました。

始まりは小さな発信であったとしても、その内容が人々の心に響くものであれば少しずつ大きなムーブメントとなり、周囲にも笑顔が増えていくラジオというツールの力を思い知る1時間でした。

当館でも多数のラジオ(中にはFM MOOV KOBEというコミュニティーラジオも!)にレギュラー出演しているスタッフもおります。
どうぞご声援のほど、よろしくお願いします!
FMわぃわぃ公式HP →

(まりこ)


2018.07.06
甲南大学×元町映画館コラボイベント第3弾。「HarukanaShow」配信!!

7/3(火)、甲南大学のコラボ企画第3弾。大学生らと一緒にラジオ番組「HarukanaShow」の収録、配信を行いました。

これは当館で7/7(土)上映の『ラジオ・コバニ』の内容に合わせて企画されたもの。本作はシリアの街“コバニ”で女子大生が自らラジオ局を立ち上げて、発信する姿を追ったドキュメンタリー。

この企画に協力していただいたのは西川麦子さん(甲南大学文学部社会学科教授)とゼミ生ら。「HarukanaShow」はコミニュティラジオ局WRFUと協力し、西川さん(Mugi)が主にHostを務めるラジオ番組です。今回は番外編として元町映画館のスタッフをゲストにした番組が制作されました。スタッフやMCはなんと西川ゼミの現役の大学2回生の学生たち。なんと番組作りは初めてということでした。

しかも番組は生放送。ネットを通してアメリカに同時配信ということで会場は緊張感ありまくり。もちろんゲストの劇場スタッフも緊張。

MCのMugiさんはさすがレギュラーという形でゲストの話を引き出してくれます。ゲストも緊張感がほぐれて見所など伝えられたようです。

後半のMoekaさん、RinoさんによるHostも盛り上がりました。丁寧にゲストのことを聞いてくれます。互いに目配せしながらも発信したいこと、話す内容のゴールを決めつつ、進行しているようでした。
好きな映画のジャンルは?」という質問に対して「SFやサスペンスが好き」という回答に自分の考えを盛り込んで返答するMoekaさん、Rinoさんらの姿がとても印象的でした。

またこのような収録には現場スタッフの力が欠かせません。会場撮影や時計係、現場総括のディレクターらが各々の仕事をしながらじっと見つめておりました。

終了した時には「はぁぁぁ~」という安堵感まじりのため息が聞こえました。みなさん慣れないことで相当疲れた様子でした。

参加した学生の感想を見ると「多人数で連携を取るのが難しかった」「学生でもHostとしてラジオ発信することができるんだと感動」「発信することは作品の大小に関わらず、時間や労力がかかり大変なんだと知りました」といった大変なことでしたが有意義な時間だったようです。また西川ゼミだからできたという意見が多く、ゲストも気持ち良く収録することができたとおっしゃいました。

『ラジオ・コバニ』があったからできたこのコラボ。発信すること、そして当館のような映画館の存在を少しでも多くの方に知ってもらうことができたのではないでしょうか。アメリカの方の反応も気になる!!。今後も映画を通した「映画体験」ができるような企画を調整中。お楽しみに!

*Member of チームKuma-san
Host: Moeka & Rino
Director: Masataka
AD: Kodai
Editor- Shusei
Video Camera] Shinji & Mao
Camera: Mao
Time Keeper: Takuma
Writer: Shunsuke
*Harukana Show Staff
Host: Mugiko
Engineer @ WRFU: Tom

(芋羊甘)

本日の上映作品

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