イベントレポート


2015.8.28
学生限定!シネマツーリングvol.4『パロアルト・ストーリー』編、開催!


8/23(日)シネマツーリング vol.4『パロアルト・ストーリー』編を開催しました!
今回で4作品目。この企画、過去3作品は旧作での開催でしたが今回は新作映画で初めてのシネマツーリングとなりました!

いつも通り元町駅に集合し、商店街を抜け元町映画館へ。今回は2階白部屋で 参加者とアイスブレイクとなったため、簡単に自己紹介を終わらせたあと、壁一 面に張り巡らされた映画のフライヤーを観ながら「この作品、元映でやってたんやー!」「この作品を見るために初めて元映に来た!」なんて話でおおいに 盛り上がりました。

時間が来ると参加者で固まって映画を観ます。いつも一人で来ていたミニシア ターで、隣に友達が座っているというのはなんとも不思議な気分です!約100分の上映が終わり外に出ると受付にて販売されていた、「パロアルト・ストーリ ー」の可愛らしいグッズに足を止める参加者たち。お気に入りのグッズは見つかったでしょうか。

これだけでは終わらないのがシネマツーリング。上映後は2階で学生による解説。「あのシーンが気になる!」「あの音楽が最高だった!」初め、ぎこちなかっ た参加者たちも映画の話となると途端に饒舌に!和気あいあいと盛り上がりました。

映画が好きすぎて映画の話が出来る友達が欲しいんです!っていう学生映画ファンはもちろん、ミニシアターデビュー応援企画でもあるこのシネマツーリング!「楽しく映画を観たい。ミニシアター行ってみたいな」なんて興味 をお持ちのかたはぜひ一度遊びにきてください。

次回はシネマツーリングvol.5『共犯』9/6(日)でお逢いしましょう。

(映画チア部 りょーちん)


2015.8.26
映画『共犯』スペシャルトーク開催しました!


8/23(日)『共犯』のスペシャルトークを開催しました。
今回トークをして頂いたのは、中国語通訳・翻訳やライターをされている糸井敏浩さん。実は糸井さんは元町映画館でのトークは今回で3回目。元町映画館ファンにはもうおなじみ。今回は「チャン・ロンジーと台湾映画新世代」と題してトークをして頂きました。

この映画は原作の小説がありますが、映画とはずいぶん印象が違うらしいです。主人公の男子3人も、映画だとちょっと稚拙な考えや行動ですが、小説ではもっと細かく用意周到に実行していくという感じです。逆に、事件をおこすホアンの動機は小説では遊び半分ですが、映画ではイジメられっこで孤独なホアンが初めてできた友だちといつまでも離れたくないからという強い動機があります。その違いについてチャン・ロンジー監督は、"イジメ"や"無関心"、"孤独"といった現代社会の問題を強調したかったとのこと。主人公の子どもたちだけでなく、カウンセラーの先生や、おかあさんなど大人が子どもたちに対して無関心だったりします。さらに、諸刃の剣としてのSNSの描き方など、すべてが"共犯"であることを描きたかったと。

そもそも台湾にはミステリーやSFとかいうジャンルの小説はほとんど存在しなかったらしい。散文や詩などは多く書かれているが、ミステリーなどは日本や外国の翻訳ものばかりとのこと。さらに国産「学園ミステリー」は今までなかったようで、その「初」が今回大ヒットとなった一つの要因ではないでしょうかと。

『共犯』の監督チャン・ロンジー(張榮吉)は80年生まれで35歳。新進気鋭の監督です。元々は絵画と写真を専攻していたが、途中から映画に目覚め、撮ったドキュメンタリーが、いきなり映画祭で賞をとり、その次に撮った盲目の音楽家を描いた短編が、香港のウォン・カーウァイの目にとまり、彼の製作会社澤東電影公司から、長編にして『光にふれる』という、視覚障害を持つ音楽家とダンサーを目指す少女の感動青春ドラマとして発表。これが、実在の人物が演じるという、またまた"台湾初"の試みで大ヒットしました。
チャン・ロンジー監督は出品する全ての作品で大きな賞を穫るという快挙で、トントン拍子の今や大ヒットメーカーです。糸井さんは、この監督はまだまだ大きくなり、確実に有名になるので、今後も注目しておいて下さい。と太鼓判。次回作は『私家探偵』というミステリーで、製作費は8億円!らしいです。

台湾映画新世代については、80年代の「台湾ニューウェーブ」の人たちと違って、ガンコさや気難しさがなく、現在は市場が狭く、まず売っていかないといけないので、解り易くエンタメ指向の人が多いとのこと。そのへんはしたたかですね。『セデック・バレ』のウェイ・ダーション(魏徳聖)も『あの頃、君を追いかけた』のギデンズ・コー(九把刀)もエンタメ指向。
最後に、現在糸井さんイチオシの監督は去年の大阪アジアン映画祭で上映された『アイス・ポイズン』のミディ・ジー(趙德胤)監督とのこと。注目しておきましょう。
今、活気にあふれる台湾新世代の映画、もっともっと日本で上映してほしいものです。

(おもしろ)


2015.8.25
『サイの季節』スペシャルトーク開催!


8/22(土)『サイの季節』の公開を記念し、椿原敦子さん(国立民族学博物館、外来研究員)による「イラン革命、そのとき男女は?」と題したトークを開催致しました。

『ペルシャ猫を誰も知らない』でイラン国内で映画を作ることを禁じられたバフマン・ゴバディ監督の最新作。監督自ら「この映画を見て考えてください」と語った作品。

イラン革命と映画というテーマでは"ベヘルーズ・ヴォスギー"という今作の主人公の話題へ。彼はイランで伝説的俳優であり、主演を務めた『ゲイサー』の映像も交えて講演して下さいました。
イラン革命後で映画界を離れて『サイの季節』では約30年ぶりに映画に出演。しかし、イラン国内での上映はできないそうです。当時のイラン映画の内容として正義のヒーローが仕方なく立ち上がるという解説も非常に興味深かったです。

イラン国内の女性が身にまとうチャドルについても話されました。その国に住む服装によって近代化を感じることができます。チャドルを外すことは女性にとっても恥ずかしいことであるそうで、作中ではモニカ・ベルッチがチャドルを身につけています。

イラン映画の現状については最近、国際物が多くなってきているそうです。イラン革命時には映画館で火災事件が起こったり、映画業界でも大衆映画が全面的に上映されたりとめまぐるしい変化があったようです。

現在ではイラン映画が国際的に認められるようになり、国内で製作されたイラン映画を世界に発信しようとする活動が実施されてるとのこと。また80年代には日本のドラマ「おしん」がイランで大ヒットしたそうです。

イランとクルド人との関わりや、モニカ・ベルッチの演技は上手い!など独自の解釈を交えたトークでどれも興味深い内容でした。作中に現れる詩の数々も本作の見所の1つと言えます。イランの文化について関心がある人はもちろん、そうでない人も必見の映画『サイの季節』は9/11まで。

芋羊甘


2015.8.25
シネマツーリングvol.3『博士の異常な愛情』を開催しました。


8/20(木)『博士の異常な愛情』でシネマツーリングvol.3を開催しました。
まずはJR元町駅に集合し、ぎこちないお喋りをしながら元町映画館の2階へ。そこで初めの自己紹介を実施。ここでそれぞれの好きな映画を聞くと、いつも一気に仲良くなれた気がします。そして1階へ移動して『博士の異常な愛情』を参加者で固まって鑑賞しました。くすくすと笑い声が漏れるシアターの暖かい雰囲気は、一人でDVDをみている時には決して味わえないものですね!

上映が終わると再び2階へ集まり、感想を話し合いながら、担当の方の解説が始まります。今回はビブリオバトルで今作を紹介した肥田くん。何と彼も学生!分かりやすいストーリー解説に、一人三役もこなしたピーター・セラーズ当てクイズ、あのマンガチックな登場人物たちに実はモデルがいた話、など映画への愛と参加者の方々への思いやりに溢れた解説でした。私はいつもこの時間を楽しみにしていますが、今回も皆さんよく笑いよくしゃべり、和気あいあいとして、楽しくってためになるひとときでした!

ミニシアター常連さんも、初めての人も、学生なら誰でも参加できるこのシネマツーリングですが、この企画の魅力はなんといっても映画友だちができることではないでしょうか。映画鑑賞後に感想を言い合って、分からなかった場面が分かったり、自分と違う見方を知れるのは、大勢で鑑賞するからこそ!ミニシアター慣れはしてるけど、いっつも一人やな、という方に実は一番来て欲しい、と私は思っています(私がそうでした)。これからも毎月開催しますので、気になってる方、また行きたい方、たくさんの方のご参加をチア部一同、お待ちしています!

映画チア部 カエ


2015.8.24
『灰色の烏』清水艶監督の舞台挨拶を開催しました!


山奥のキャンプ場で繰り広げられる少女の感情を追った異色のガールズムービー『灰色の烏』。
8/22(土)上映初日、清水艶(なお)監督に来て頂きました。
製作のきっかけ、キャスティング、舞台裏、などを中心にお話しいただきました、以下その一部です。
シンガーソングライター西田エリさんの同名の曲と絵本がきっかけで映画製作はスタート。主演はその西田さんで演技や脚本について清水監督と西田さんで日々話し合い完成していきました。
また西田さん以外の役はオーディションで決められたそうです。
他の役者さんもマナ役の小林歌穂さんを初め演技経験が無かったり少ない人を選んだ。ワークショップ的に演技脚本、作品が成長し完成していった感じでしょうか。
あと興味深かったのは、出来事のつながりとしての物語よりも目に見えない感情のつながりとしての作品、という言葉です。

お客様から質問と感想もありました。
男性のお客様から、物語の設定がなぜ山奥?タイトル『灰色の烏』にこめられた意味は?
監督からのこの二つに共通する答えとして、現実でも空想でもないその間のリアルな部分を撮りたかった、それが異世界に通じるような山奥であった り、黒でも白でもないその中間としての灰色だったり。

女性のお客様から、感想として。
人物たちの感情がよく伝わって来た、「ボルベール」を彷彿とさせる。
「ボルベール」は名匠ペドロ・アルモドバルの傑作です。

以上、短い間でしたが密度の濃いお話でした。
女性にはもちろん男性にもこの感情のつながり、異世界、虚実のリアルを是非!
上映は8/28迄連日18:10です。

最後に当館では8/28迄このガールズムービーの後に超ボーイズムービー『ソレダケ / that's it』20:00を上映しています。
続けてご覧になることで女そして男の世界を越境的に体験するのも面白いかもしれません。

高橋


2015.8.18
『恋』プロデューサー大橋広宣さん舞台挨拶開催いたしました!


山口県下松市市制施行75周年を記念してつくられた映画『恋』。当館での公開初日にあたる8/16(日)にプロデューサーの大橋広宣さんをお招きして舞台挨拶を開催しました。

はじめに大橋さんから「『恋』は下松市民の思いを結集してつくった映画です」と力強いご挨拶をいただきました。『恋』はいわゆる低予算の作品です。出演者もプロは4人だけ。あとは素人からの抜擢でした。そういえば稲穂祭のシーンではエキストラの数も多く、見事な「狐の嫁入り」の再現でしたが、下松市民の協力なしでは完成できなかったと言えます。

地域発信映画と聞けば地元民だけしか楽しめない内向きなご当地ものに陥りがちだということも事実です。しかしこの作品は県外の人も楽しめる普遍的な魅力を携えています。そもそも『恋』が当館で上映されることになったのはお客さまの声がきっかけ。映画ファンを主軸にこういった公開の広がり方をするのも作品が魅力的だからこそなのだと思います。

岡田奈々さん、伊藤洋三郎さんの切ない恋物語も素晴らしいのですが、とはいえ下松の町の魅力も暗に伝えているのがこの作品。大橋さんが仰るように「新幹線の顔をトンカチ一本でつくっている」地元産業もしっかりと映されています。個人的にも飾らない、等身大のアイデンティティーをもった下松の魅力が印象的に残りました。

映画を製作するときに市長から言われた言葉が「日本一、人情のある町を目指してるから、思いやりのある映画をつくってくれ」だったそうなのですが、その言葉も結実されているように感じます。

そんな映画『恋』は現在いくつかの映画館から上映リクエストが届いているそうです。(元町映画館での県外初の劇場公開は光栄です)これからもっと公開が広がっていきそうです。神戸での公開は8/21(金)まで。お見逃しないように!!

(斉藤)


2015.8.16
8/15(土)『シーズ・レイン』公開初日舞台挨拶&スペシャルトーク開催!


8/15(土)『シーズ・レイン』の白羽弥仁監督、当館で開催されたビブリオバトルで今作を紹介されたシネマコミュニケーターの高橋裕之さんによる舞台挨拶とトークを開催致しました。

舞台挨拶では白羽監督から「今作をご覧になって頂きありがとうございます。制作から20年経ってもこうして劇場で上映できることは本当にありがたいことです」とご挨拶がありました。

高橋さんは「阪神淡路大震災が起きる前の神戸を表現した今作をスクリーンで見たい。その夢が叶って嬉しい」とおっしゃっていました。

トークに移ると、監督が「今作は本当にマニアの人が多く、神戸と言えばこの作品を挙げてくれる人が多い。だけど今作には西宮や芦屋といった阪神間のムードも表現している」と語りました。

高橋さんは今作の台詞に注目され、なぜ神戸弁ではないのかを監督に問うと「神戸で撮影ということで神戸弁を出したかったが原作に沿って標準語にした」ということでした。ラジオMCもされている高橋さんならではの言葉に言及した質問。流石です。

監督は当時の製作時のエピソードとして「当時の余裕のある環境があって本当にありがたかった。今じゃ余裕を持って映画製作はできないだろう」とおっしゃいました。撮影当時の神戸を知らない私でも、映画を見ると懐かしいと感じるのは作り手の醸し出す空気感が自然と映画から出ていたからでしょうか。

お客様からは「映画の中の学校や書店、水着を購入したシーンはあそこですか」など今作の熱狂的なファンから鋭い質問も!監督によると「この映画のロケ地を調べ上げて届けてくれた人もいました」と最後に話され、この映画がいかに愛されているかが分かったトークだったと思います。

白羽監督の最新作『劇場版 神戸在住』も当館で上映が決定!
それの前に"神戸(阪神間も)"愛が詰まった『シーズ・レイン』をぜひ劇場で!8/20(木)まで!

(芋羊甘)


2015.8.11
8/10(月)『山口冨士夫/皆殺しのバラード』スペシャルトーク開催しました!


『山口冨士夫/皆殺しのバラード』公開3日目の8/10(月)、川口潤監督・ロメル・アマードさん(ミュージシャン)・ケイゾウさん(キングブラザーズ)の3名をお迎えして、スペシャルトークを開催しました!

8/10は冨士夫さんのお誕生日。記念日を盛り上げたいという思いが通じたのか、劇場はほぼ満席!映画が始まる前から熱気が伝わってきます。

冨士夫さんが急逝して1年経った昨年、「何かを残したい」という強い思いがあったと川口監督。一緒にドキュメントを作ろうと撮りためていた映像があったので、こういう形にできて、たくさんの方に冨士夫さんのライブを見てもらえて感無量だと話します。

ケイゾウさんは映画を観るのは2回目。「ありがたい言葉が満載」と、鑑賞中熱心にメモを取っていました。日本語でロックしたいと思ったのは70年代に活動していた冨士夫さんのバンド"村八分"がきっかけだったそう。キングブラザーズの中にも冨士夫さんは息づいています。

今回、本作の神戸公開のきっかけを作ってくださったロメル・アマードさんは、冨士夫さんと同世代の音楽仲間。村八分から亡くなる直前まで、その目で見たいろんな話をしてくださいました。「常に一触即発の空気を持っている人」「良くも悪くも剥き出し。言い換えれば無防備でもある」と冨士夫さんを称するロメルさんの言葉のひとつひとつが印象的でした。

ケイゾウさんが映画で気になっていたという、エンドロールの時に映し出される一見何の関係もない写真たち。「実は冨士夫さんが撮った写真」だと川口監督が明かします。偶然、奥さまから預かったデータに紛れ込んでいたのだとか。ぜひエンドロールもじっくりご覧ください!

まったりと進行しながらも熱い空気に包まれていたトーク。川口監督とロメルさんに、劇場の音響がとても良いと褒めていただきました。ちょうど良い大きさで、「ハコが鳴ってる」と。ケイゾウさんも本当にライブに来たみたいだったと言ってくれました。この映画にぴったりな環境であったことが劇場としても嬉しい限り。8/14、冨士夫さんの命日までの上映です。ぜひこの機会に冨士夫さんに会いにきてください!

(mirai)


2015.8.10
8/9(日)「北欧マルシェ」&『トーベ・ヤンソンの世界旅行』上映会開催しました!


世を挙げての北欧ブームということで、昨年に引き続き8/9(日)「北欧マルシェ2015」開催しました!そして今回は何と『トーベ・ヤンソンの世界旅行』の上映会も同時開催!とスペッシャルな企画付き。

いやー、こういうイベントは楽しいですね。殺風景な元町映画館の2階が、北欧雑貨であふれております。ちょっとわくわくします。
昨年は『シンプル・シモン』で大盛り上がりでしたが、今年は『パペットアニメーション ムーミン谷の彗星』での北欧マルシェ。そう、北欧と言えばムーミンであります。ムーミンと言えばトーベ・ヤンソンさんです。
ということで、なぜ北欧マルシェが今日かというと、なんと!今日8月9日はトーベ・ヤンソンさんのお誕生日なのです。イエー!おめでとう!
『ムーミン谷の彗星』を観て、『トーベ・ヤンソンの世界旅行』を観て、北欧マルシェでお買い物してお誕生日を祝いましょう!という日なのです。

北欧マルシェは昨年に引き続き2回目です。出店して頂いたお店は、「EN HALV」「lotta」「honeycombBOOKS*」「Boulangerie La Lune」の4店舗さん。今年はムーミンの映画がメインなので、各お店にはムーミングッズや書籍なども出品して頂き、ちょっと可愛くなっております。北欧にはピッピ、ロッタちゃん、イヤマちゃんなど可愛いキャラがいっぱいですよね。もちろんおしゃれなアラビアなどの高級陶器製品も去年同様出品して頂いております。入口にはムーミンがお出迎え。
今年は、やはり「ムーミン」という強いキャラのおかげか、昨年よりお客様もいっぱいご来場いただき、いつもは閑散としている元町映画館の2階も、映画上映前後には溢れんばかりの大盛況。

そして、今回の特別企画『トーベ・ヤンソンの世界旅行』の上映会。
(上映会は2回開催しましたが、各回とも予約の時点で満員となってしまいました。観れなかったお客様には申し訳ありませんでした。今後の課題とさせて頂きます。)
ムーミンの作者トーベ・ヤンソンさんは、小説だけではなく、その他にも色々な芸術作品を残しています。その一つに晩年パートナーのトゥーリッキ・ピエティラさんと取り組んだ、映画制作があります。二人で世界中を旅行した時に撮影した8ミリを素材に制作された、ドキュメンタリー三部作です。今回、元町映画館で上映した『トーベ・ヤンソンの世界旅行』はその三部作の第一弾にあたります。

映画は1971年の初来日の時に撮影された日本から始まり、ハワイ、メキシコ、アメリカなどを回った記録です。記録と言っても、そこはお二人ともアーティスト。普通の旅行記にはとどまらず、解説はトーベさんとトゥーリッキさんの(グランド)ガールズ・トーク炸裂。解説をしようというより、思った事をそのまま言って、そしてツッコミ。これがめちゃめちゃおもしろい。「あら、あなたこの時髪の毛長いわね」とか「スカートが似合ってないわ」とか。
晩年になるまで好奇心旺盛で、何事にも楽しんで取組んでいるという、お二人のポリシーというか、そういったものが全部この映画には含まれている(というより「滲み出ている」)のが観て取れました。こちらまで元気をもらえそうな、幸せを少し分けてもらったような気持ちになりました。
そう。なんだかんだあっても、お二人は「とっても幸せ」だったんだろうなー。と私は思いました。

あ、ブランジュリ・ラ・リュンヌさんのパン・プディングとっても美味しゅうございました。
来年の北欧マルシェも、どんなお店が出るのやら楽しみであります。(あるのか?)

(おもしろ)


2015.8.10
8/8(土)『ラジオの恋』時川英之監督の舞台挨拶を開催しました!


元町映画館ではラジオの映画を2本続けて(『ラジオの恋』『リスナー』)上映しています。
今回『ラジオの恋』の監督である時川英之さんをお招きして舞台挨拶を開催しました。
時川さんには同日数時間前に開催したイベント、Radio Talk(別のレポートに詳細あり)にもご出演していただきました。

この映画『ラジオの恋』を簡単に紹介しますと、広島の人気ラジオDJの横山雄二が実名で出演するラジオ番組とそのリスナーたちが織り成すファ ンタジックな物語です。

短い時間の中ですがいろいろお話が聞けました。
その中で一番紹介したいお話は神戸と広島を繋げたエピソードです。
神戸の震災時に横山雄二さんが情報発信源としてのラジオが神戸には必要だと広島のご自分のラジオで呼びかけたところ3000個のラジオが翌日 集まったということを今回神戸に来て散歩中に思い出されたそうです。
この話から20年経ち今度は『ラジオの恋』となって広島から神戸に届きました。

その他、ラジオ・映画の発信者と受信者の距離感、の話からの流れで、例えばこの映画ではエンタメに寄りつつも、人が何かをやろうとして、分か らなくなって、またそれを見つける、という話をされました。
発信と受信の話に間接的ですがとても示唆的で感慨深いお話でした。
発信と受信とその間を人生の模索と決断が往復している感じを持ちました。

最後にこの映画に出演!?される矢沢永吉さんはめったなことでは楽曲の使用許可が得られないところ、広島舞台の映画ということで矢沢さんご本 人から快諾が出たそうです。
エンドクレジットの後は矢沢オンステージの映像が5分ほどあります。

今この時代にラジオと映画を通じて大事なことを考えるきっかけに『ラジオの恋』そして『リスナー』をどうぞよろしくお願いします!

高橋


2015.8.9
Radio Talk「映画館×ラジオ。ラジオってやっぱり面白い」を開催しました。


『ラジオの恋』『リスナー』とラジオをテーマにした作品の同時公開を記念して、両作品の初日である8/8(土)、元町映画館Radio Talk「映画館×ラジオ。ラジオってやっぱり面白い」を開催しました。

ゲストは『ラジオの恋』の時川英之監督、『リスナー』全体企画プロデューサーの宮川万由さん、『リスナー』第1話「unlucky」プロデューサーの永井浩さん、フリーでラジオ番組の制作をしている足立竜司さん、フリーアナウンサーの木谷美帆さん、映画チア部の石田涼さんとなんと総勢6名!元町映画館史上最多のトークゲストかもしれません。

まずは映画制作陣に、なぜ「ラジオ」をテーマにした映画を作ることになったのかを聞きました。

時川監督は数年前に地元である広島に戻ったところ、絶大なる人気を誇るカリスマパーソナリティの横山雄二さんを主演にした映画の話が持ち上がったのだそうです。打ち合わせを重ねる中で、横山さんから聞くラジオの話が本当に面白く、それを膨らませて『ラジオの恋』の企画が完成したのだと話します。

『リスナー』は東京藝術大学大学院で昨年制作された作品です。ロケハンに出かける車中でカーラジオをつけていたある時、ラジオ番組で40秒くらいの長い沈黙があり、その不思議な事態にみんなで笑ってしまい、ラジオはメディアでありながらとても人間に寄り添った存在だと感じたと宮川さん。永井さんは、半ば強制的に「聞かされる」のがラジオの魅力で、父親とのドライブでは古い曲の魅力をたくさん発見できたと話します。

実際にラジオの現場で仕事をしている足立さんは「TVで取り上げられないような小さなことで盛り上がれるのがラジオ」、木谷さんは「"人に近い"のがラジオの神髄」と言います。お2人には、裏話や面白いお話、驚くようなお話もたくさん聞かせていただきました。木谷さんは、最近YouTubeで音声配信を始めた映画チア部の石田さんに、リスナーへ声を届ける極意(?)もお話ししてくれました。

ラジオの魅力に改めて気づけ、また新たな面も発見できたトークでした。「見えないものを見て楽しんで」という時川監督の言葉に、この2本の映画の魅力が凝縮されている気がします。

『ラジオの恋』『リスナー』は一週間限定、8/14(金)までの上映です。ラジオ好きの方はもちろん、ラジオをほとんど聞かない方にもぜひ観ていただきたい作品です。

(mirai)


2015.8.4
『赤浜ロックンロール』スペシャルトーク開催いたしました!


『赤浜ロックンロール』は2011年の東日本大震災による津波で被災した岩手県の大槌町赤浜を舞台にしたドキュメンタリー映画です。震災から半年後に国と県が出した復興計画は5階建てビルと同じ高さの防潮堤を築き、海岸線を囲うというものでした。映画ではこれに反対の声を上げた市民たちの闘いを映しています。

8/2(日)公開を記念して、ゲストに本作を監督した小西晴子さん、NPO法人神戸まちづくり研究所理事長の野崎隆一さん、進行役に復興支援バレンタインチームの久一千春さんをお招きして、大槌と、また同じく震災を経た神戸の「まちづくり」について考えるトークショーを開催いたしました。

私は生まれてからずっと神戸に暮らしていますが、阪神淡路大震災当時は4才で、記憶もほとんどありません。なので私にとって神戸の美しい町並みはすでにそこにあるもの。「まちづくり」という言葉にもあまり馴染みがありませんでした。

しかし『赤浜ロックンロール』を観て、トークショーを経て「まちづくり」をより身近に感じられるようになっています。「市民自治が原点」というトーク中の野崎さんの言葉がありましたが、映画の中で描かれているものもまさにそれで、赤浜の人たちが、自分自身が暮らす「まち」について議論し、判断してつくってきた姿がしっかりと映し出されています。

阪神淡路大震災のときも活発な集会がいろんなところで自発的に行われたと野崎さんは言います。しかしドキュメンタリー作品などの映像としてあまり残っていないのが残念と、本作をご覧になられた後に仰っていました。

当然ですが「まちづくり」には難しさも伴います。市民は多様ですので、意見をひとつにすることはできません。それを前提とした上で、如何にみんなが納得する意見を出せるかが重要となってきます。もし今後、突発的な災害が起こった場合、自分は復興のために議論し行動することができる人間なのか。またその備えをできているのか考えずにはいられませんでした。

故郷に対する気持ちや、地産地消に見られる地に足ついた生き方など赤浜の人々自体に惹かれて本作を撮ったと小西監督。小さくなってしまいがちな民意を応援する気持ちだったと撮影時の心境も語っていただきました。反骨の精神を歌った「ロックンロール」というタイトルにもそういった意味合いが込められているそうです。

テレビで目にする被災者は被災者にしか見えてこないことがありますが、十分な撮影期間と真摯な姿勢をもって撮られた本作からはそこに生きる人たちや土地を感じていただけると思います。映画は8月14日までの公開です。

(斉藤)


2015.8.2
『シナモンと最初の魔法』舞台挨拶開催!


8/1(土)、神戸で撮影された幸せなクッキーをめぐるファンタジー映画『シナモンの最初の魔法』の公開を記念しまして、衣笠竜屯監督、品門桂役の篠崎雅美さん、バニラ役の西出明さん、黒葉道影役の白澤康宏さん、撮影を担当された佃光さんの舞台挨拶を開催しました。

衣笠監督が司会を行い、登壇者の方によるご挨拶から。佃光さんは、同時期に公開された某大作になぞって感謝の言葉をお客様に伝えていました。篠崎雅美さんはシナモン役の栗田ゆうきさんとシナモンのオーディションが同じグループだったと語り、一目で栗田さんがシナモン役になると感じたそうです。栗田さんにはキラキラした印象を受けたと絶賛。また今作を見て頂いたお客様に対して「人を幸せにするのはやはり難しいと改めて感じました」とおっしゃっていました。

西出明さんは自分の最も好きなシーンを語り、「明日以降はまた違う話をする予定ですので今日みた人は明日も私の話を聞きに劇場へ足を運んでください」とおっしゃっていました。
白澤康宏さんは監督がアドリブでもOKしてくれると語り、自由に振る舞うことができましたと語りました。

シナモン役の栗田ゆうきさん、メブキ役の松田尚子さんのビデオメッセージもあり、それぞれ撮影秘話を暴露!!神戸での撮影にも関わらず、山のシーンがない理由にはびっくりしました。

また主演の川北龍成役の辻岡正人さんのメッセージを篠崎さんが代読。「撮影を開始したのが2年前、監督の提案した作品には夢が溢れ、じんわりと色も私好みだったのを覚えています。世間では娯楽が溢れていますが、映画の中から1つでも何か得てほしい」と締めくくりました。

最後に監督から「この映画は今まで120名の人々に見て頂きました。映画は私のこどもたちと同じです。そのこどもたちを見て頂き本当にありがとうございました」と締めくくりました。

今作から何を感じ、何を想うかはお客様次第です。神戸在住の方はもちろんそれ以外の方も、幸せのクッキーを巡るシナモンの活躍を劇場で応援しましょう。

(芋羊甘)


2015.8.2
元町映画館5周年企画上映プレイベントを開催いたしました!


8/1(土)、当館の5周年企画上映をより深く楽しんでいただくためのプレイベントを開催しました。進行を務めるのは「MOEBON」編集長であり、5周年企画の上映作品を決めるイベントで『恋』をプレゼンした中元文月さん。
今回は中元さん推薦の『恋』と地元映画である『シーズ・レイン』をピックアップ。『恋』プロデューサーで映画コメンテーターの大橋広宣さん、『シーズ・レイン』監督の白羽弥仁さんをゲストにお迎えしました。
上映作品についてはこちら→

『恋』は山口県下松(くだまつ)市の市制75周年を記念し、地元のフィルム・コミッションが制作。大橋さんは「50代男女の切ないラブストーリーで、大人が楽しめる映画」と話します。
山口県といえば、今年1月に当館でも上映し大ヒットした『百円の恋』は『恋』と同じ足立紳さんによる脚本で、そのどちらにも大橋さんは深く関わっています。山口県発信の映画には必ず大橋さんの姿がありそうです。メイキング映像では、クランクアップで感極まって泣いている大橋さんの姿もバッチリ映っていました。

『シーズ・レイン』は1993年公開、震災前の神戸の空気をたっぷり映した映画です。当時白羽監督は28歳。「日本の青春映画は破綻していく若者像ばかりで、そういう映画にだけはしたくないと思っていた。平中悠一さんの書いた原作小説に出会い、それが自分の気持ちと時代にシンクロしていた」と話します。
『シーズ・レイン』のメイキング映像は古いため十分な画質のものがなく、代わりに白羽監督の新作『神戸在住』のメイキング映像を特別上映。当時と今では映画製作の体制がまったく違っている、そんなお話も聞かせていただきました。

神戸と山口。地方都市から映画を発信するお2人は、「"人"と"街"と"物語"によって映画はできている。映画には"街"の表情が大事」だと声を揃えます。製作の裏話や原作を映画化することについて、はたまた映画監督の懐事情まで、いろんなお話をたっぷり聞けた2時間。全部を紹介できないのが残念なくらい!

白羽監督は8/15(土)、大橋さんは8/16(日)に、上映後の舞台挨拶にふたたび元町映画館に来てくださいます。ぜひお越しください。

元町映画館5周年企画上映についてはこちら→

(mirai)

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