イベントレポート


2018.07.24
「第5回元町ショートフィルムフェスティバル」開催!!

7/24(火)、元町商店街が最もにぎわう「元町夜市」に合わせて開催する映画祭「第5回元町ショートフィルムフェスティバル」。今年も多彩な顔ぶれが揃うイベントになりました。

昨年に引き続き、司会を担当したのは当館スタッフの宮本。毎年恒例の?浴衣姿でした。

今回は40作品と過去最高の応募数、当日上映した14作品もドラマからホラー、アクションまであらゆるジャンルの作品が集まりました。会場はおかげさまで満席、上映作品の監督やキャストの舞台挨拶があるということで参加者は、声出して笑ったり、本映画祭で初上映の作品は食い入るようにご覧になっていました。

この映画祭の常連さん、東京から来られたプロの映像作家さん、初めての映画制作、中学3年生ですでに巨匠と呼ばれる方、昨年の夢を実現した方々など立場も環境も違う方が一堂に会する1日、壮観でした。登壇されるかたは映像作りへの熱量が違いました。誰でも簡単に映像作りができる今だからこそ、作り手それぞれの個性が作品に出ているような気がしました。

作り手の想いを共有できるのもこの映画祭の面白さではないでしょうか。年齢や性別も超えて交流できるたのも映画館があったからこそだと思いました。

映画祭の最後には司会が「4時間以上にわたるイベントにお付き合いいただいたゲストのみなさま、そしてこれを支えていただいた劇場スタッフの方々、本当にありがとうございました」と感謝の言葉を述べました。そして勢い混じりで最後はなぜか会場の皆さんと一緒に「1・2・3・ダァー!!」とアントニオ猪木のおなじみの掛け声で終幕。

今回、残念ながら上映することができなかった応募者のみなさま、この映画祭は来年も開催するかもしれません。来年は紅白に分かれて、紅白歌合戦さながら「紅白映画合戦」なんてのも懇親会では飛び出しました。まだ何も決まっていませんが、また来年お会いしましょう!!

(芋羊甘)


2018.07.28
『たいようのドロップキック』舞台挨拶開催!

初日には監督、キャスト等総勢6名にご登壇いただき、舞台挨拶を開催しました。

向かって左から日浦明大監督、主役・神田大洋役の松田花くん、佐山智彦役の稲継智己さん、神田公子役の望月美幸さん、看護師役のあかりれい子さん、大洋の弟役の松田天くん、ボーカリストのSista-Kさんです。
当日は台風が近づいていたにも関わらず、多くのお客さまにお集まりいただき、監督のお礼の挨拶で舞台挨拶の口火が切られました。
主役の花くんは撮影が自身の通う学校の近くの公園で行われたということもあり、友達と会うのがちょっと恥ずかしかったとはにかみ顔。
撮影で大変だったことを聞かれるとプロレスの師匠役だった稲継さんは、とにかく暑かったとおっしゃいます。アスファルトに手をついたら手のひらが白くなって焼けたそうです!そのくらいに熱い現場だったとまとめられました。
大洋のおばあちゃん役だった望月さんは、なんと映画初出演だったようで、普段使うことのない神戸弁を話さなきゃいけないのが大変だったとのこと。ただ現場は和気藹々としていて、よかったとおっしゃいます。
3回の出演シーンしかないにも関わらず強烈な存在感を放っていた看護師役のあかりさん。撮影で披露したはずのモンローウォークのシーンがバッサリなくなっていたのが悲しかったと監督に直訴したものの、監督はそのシーンについて全く知らないとおっしゃいます。撮影監督がカットしたのかなというそのお言葉から、映画一本を完成させるのにどれだけ大勢の人が携わっているのかが伺えました。
Sista-Kさんのプロモーションビデオを撮らないかという企画から始まったという本作品。撮っていくうちにどんどん尺が長くなり、劇場公開作として今日を迎えました。

その制作経緯や登場人物の紹介などについて詳しい紹介がまとめられたパンフレットは受付にて540円で発売中です!

今週金曜日で公開終了の『たいようのドロップキック』。
連日、監督ご登壇の舞台挨拶もございます!
連日続く猛暑の中、地元・神戸が背景となった熱い熱い本作をご鑑賞になるのも、また乙なのではないでしょうか?

(まりこ)


2018.07.28
「ENGLISH CAFE at 元町映画館 レッスン2」開催!!

7/19(木)、「映画」と「英語」を一緒に楽しむイベント「ENGLISH CAFE at 元町映画館 レッスン2」を開催しました。

講師にはベビーマッサージ&ベビーヨガ教室、おやこえいごなどを定期的に開催している団体「Kobe Family Labo」から田中亜紀さん。お題映画は今年のアカデミー賞でも話題になったマーティン・マクドナー監督の『スリー・ビルボード』。スラング(ここでは言えない言葉)が多い本作でしたが「観ていない人でも観たくなる」英語解説でした。

今回は2回目にして初めて、お子様連れの参加者がいらっしゃいました。約90分間のレッスンでしたが、お子様は静かに聞いていました。一緒に来たお父さんがお子様を観ている間、お母さんがレッスンを受ける、そんな姿もありました。参加者の多くは今から英語を学びたいという意欲ある方ばかりで、その想いに応えるように若手スタッフもお子様の子守を引き受けました。慣れないことだったようで、途中、お子様が、ぐずる時もありましたが、おもちゃなどを使って何とかしようとするスタッフの姿が微笑ましかったです。

レッスンでは、スラングやその中でも使える英会話を紹介していました。このレッスンの面白いところは「すぐに日常で使える英会話」を紹介するところ。「日本の英語は文法を気にするが、海外では単純なフレーズで十分通じる」、海外で生活経験のある田中さんの言葉には説得力があります。このレッスンを通して英語を好きになり、さらに映画館に通う人が増えれば嬉しいです。

「英語」「映画」「育児」この3つを絡めたイベントは引き続き実施予定です、映画館がそんな環境でも一緒に楽しく学べるような場所に…次回は8/30(木)に開催予定。夏の暑い時期ですがお待ちしております!!

(芋羊甘)


2018.07.24
『リンガー』応援マサラ上映開催しました!

インドの“スーパースター”ラジニカーントが、巨大ダムをめぐる陰謀と闘いインドをひとつにするスーパーエンタテインメント作品『リンガー』。公開を記念して、初日と2日目に【応援マサラ上映】を開催しました。

映画の登場人物たちとともに歌ったり、踊ったりと全身で映画を楽しむマサラ上映、元町映画館では久しぶりの開催です。今回は【応援マサラ上映】ということで紙吹雪はナシでしたが、この魅力の虜になったマサラ上映ファンの方たちが駆けつけてくれ、紙吹雪の代わりに声援と拍手で大いに盛り上がりました。

2Fロビーには、インド映画ファンの有志の方によるラジ二さま祭壇が登場!元町オリジナルで神社仕様となっており、みなさんの願い事を書ける絵馬が用意されています。設置してくださった方いわく、「終了後はちゃんとお焚き上げします」とのこと。元町映画館にお越しになられた際にはぜひ絵馬を書いていってくださいね。

そしてこの2日間限定で、南インド料理レストラン「マドラスキッチン」が出張してチキンビリヤニと、サモサなどのスナックセット、インドビールを販売しました。マサラ前の腹ごなしに、みなさん舌鼓を打っていました。私も買って食べましたが、スパイシーで美味しい!スナックセットはサモサ以外は初めて見るものでしたが、また食べたくなる美味しさでした。

そして上映が始まるやいなやテンションは最高潮に。インドでヒット作を多数製作・配給している「エロス・インターナショナル」のロゴが出ると「ありがとうエロスー!」の声が上がりクラッカーがパンパンパンと鳴らされます。本編がまだ始まっていないのに導入部でこの盛り上がり…!

その後は、アクションシーンで銃撃に合わせてクラッカーが鳴らされたり、ラジニカーントの活躍には鳴り物や拍手で大声援、もちろんダンスシーンでは一緒に踊り、時にはインドの旗を振り、楽しい楽しい3時間でした。

『リンガー』はマサラ上映でなくてもじゅうぶん楽しめるエンタテインメント映画です。“スーパースター”ラジニカーントの活躍を、ぜひスクリーンで堪能してください!

(mirai)


2018.07.24
『ガザの美容室』岡真理さんトーク開催しました!

パレスチナ・ガザの小さな美容室を舞台に、突如始まった戦闘に外に出ることもできず取り残された女性たちを描いた『ガザの美容室』。公開を記念して、7/22(日)に「“デグラデ”―《封鎖》によって崩れゆく社会」と題して岡真理さん(京都大学大学院人間・環境学研究科教授)のトークを開催しました。

トークタイトルの“デグラデ”とは美容用語のレイヤーカットという意味もあります。 今回は、パレスチナにおけるハマース(イスラエル抵抗運動)とファタハ(パレスチナ民族解放運動)の関係、ガザ地区の成り立ちの解説からトークは始まりました。

タルザン&アラブ・ナサールの兄弟監督は1988年、ガザ地区にあった最後の映画館が閉館した1年後に生まれました。幼少期、映画館で映画が観られなかったそうです。二人はガザウッドと称して、イスラエルの作戦名がタイトルの架空映画のポスターを作ったり、短篇映画も作っていました。
『ガザの美容室』は、メタファーとしての美容室=十分な電気もない、女性たちが閉じ込められた小さな美容室=200万人のパレスチナ人が監禁されている完全封鎖下のガザの状況を示唆しているのではないでしょうか。外での戦闘、女性たちの喧嘩もそれぞれハマース対ファタハ、パレスチナ内部の分裂(二重政府状態)の暗喩にも思えます。

パレスチナでは燃料不足による計画停電で、病院などの施設も満足には動いていません。電気のない中の勉強で子供達の学力は低下しています。産業基盤も破壊されており失業率40%、難民キャンプの若者たちに至っては80%超え、日々の生活のストレスから鎮痛薬のトラマドール中毒が蔓延しているそうです。
“デグラデ”のもう一つの意味、「劣化していく」の通り、パレスチナの市民の心は荒んでいます。この映画はガザ封鎖によって劣化していく人間たちの暗澹たる状況を象徴している、と岡さんはおっしゃっていました。

トークはまだまだ続き、このレポートでは伝えきれません。次回また岡さんのトークがありましたら是非ご参加ください。

マスコミの報じない情報を映画によって得られることもあります。『ガザの美容室』は当館で8/10(金)までの上映です。

(和田)


2018.07.24
『ああ栄冠は君に輝く』稲塚秀孝監督舞台挨拶を開催しました!

この夏で記念すべき第100回を迎える〈全国高校野球選手権大会〉。そんな“夏の甲子園”を目指して全国の高校球児たちが熱闘を繰り広げる地方大会真っ只中の7/21(土)、公開初日の『ああ栄冠は君に輝く』上映後に稲塚秀孝監督の舞台挨拶を開催しました。

本作は、高校野球に関わる者のみならず広く国民に愛され続けている大会歌「栄冠は君に輝く」の作詞を手がけた加賀大介さんの人生を描いています。野球が大好きだった少年時代、些細と思われたケガからの右足切断、そして文学の道へー。決して平坦とは言えない人生の中で、この歌詞に込められた強い思いを感じます。

そして、のちに妻となる道子さんの名前を借りて応募したこと、そのことは20年黙っていたことなど、私の世代ではまったく知らなかったエピソードに驚くと同時に、道子さんとの二人三脚の人生が偲ばれました。

稲塚監督は、2006年に道子さんと会い大介さんとのお話を聞いて「いつかこのことを映画に」とずっと温めてこられました。全国高校野球選手権大会が100回を迎えるという記念すべきこの夏に上映できたことが本当に嬉しいと、作品への熱い思いを話されました。

大介さんは生涯で一度も甲子園に行ったことはなかったそうです。同郷でその死からちょうど1年後に生まれた松井秀喜選手は、大介さんの生まれ変わりという説があるのだそうです。その松井選手は星稜高校在校時、1年生から4番で甲子園に出場し、最後の年には明徳義塾高校戦で5打席連続敬遠を受け社会問題にまで発展する騒ぎとなりました。この夏の大会には道子さんも出席されます。どのような熱い闘いが繰り広げられ、どんなドラマが生まれるのでしょうか。

(mirai)


2018.07.17
「レココン 第四回 ベル・アンド・セバスチャンを聴く、レコードコンサート」開催!

7/7(土)から上映の『彼の見つめる先に』上映を記念して7/13(金)に「第四回 ベル・アンド・セバスチャンを聴く、レコードコンサート」を開催しました。アルバム‘Fold Your Hands Child, You Walk Like a Peasant’を聴きます。
会場は大丸北側「Salle de musique:Phonotheque - 音楽室:フォノテーク」。
開場前はアルバム’Dear Catastrophe Waitress’を聴きながら時間を過ごしました。

時間になり、‘Fold Your Hands Child, You Walk Like a Peasant’のA面から。ministudio代表の安井麻人さんから「昔は公民館などで話しながら皆で音楽を聴いていました」と。今はインターネットなど音楽を聴くにも便利な時代になりましたが、個人で聴く機会が増えたと思います。
ちょうどお客様も揃われた頃にいよいよB面です。劇中で印象的に流れる“There's Too Much Love”がかかると、そのシーンが目に浮かびます。この曲は監督が初めて聴いたベル・アンド・セバスチャンの曲で直感的に映画で使おうと決めたそうです。
全曲終わり、「歌詞が意味深い」「いろんな要素の音楽が入っている」とお客様から。他の方の感想が聞けるのも皆で聴く楽しみの一つですね。

次はファーストアルバム’Tigermilk’です。映画『JUNO』で使われた曲もあり、それきっかけでベル・アンド・セバスチャンが好きになったというお客様も。

ベル・アンド・セバスチャンは他にもサントラを手がけた『ストーリーテリング』、レコード屋のおすすめでかかる『ハイ・フィデリティ』など映画でも心に残るバンドです。

『彼の見つめる先に』はモーツァルトなどのクラシック、アルヴォ・ペルト、デヴィッド・ボウイやマーヴィン・ゲイ、ザ・ナショナルとバラエティに富んだサウンドトラックです。7/20(金)まで元町映画館で上映、映画館の音響で是非お楽しみください。

良い機材で音量大きく聴くといつも聴こえない音が拾えます。レコードの音の深みを楽しむレココン、また次回も開催予定です。

個人的にベル・アンド・セバスチャンの一番好きな曲はアルバム’If You’re Feeling Sinister’の“Get Me Away from Here, I’m Dying“です。フラれた時によく聴きました。

(和田)


2018.07.17
『大和(カリフォルニア)』丹生谷貴志さん×宮崎大祐監督トーク開催しました。

神奈川県の大和市を舞台にラッパーになる夢を持つ少女の姿を描いた『大和(カリフォルニア)』。7/14(土)にこの作品の魅力を掘り下げるトークイベントが開催されました。監督の対談相手は丹生谷貴志さん。文芸評論家・神戸市外国語大学教授であり、当館でのトークイベントに何度もご登壇いただいております。

1時間にもおよぶトークは普段の舞台挨拶では聞けないような内容ばかりでした。

本作の主人公、サクラについて
丹生谷さんからなぜ女性主人公にしたのかと問われると、監督は「男性が主人公というのも考えたが、女性主人公の方が映画の内容で次第で新たな可能性をさぐることができるではないか」とおっしゃいました。

トークの中盤では丹生谷さんからギリシャ神話に出てくる「アンチゴネ」をサクラに例えて監督とトークを行いました。古代ギリシャにおける女の殺し方などなど興味深い内容でした。

話題は変わり、本作で主演のサクラを演じた韓英恵さんの話へ。
韓さんは韓国人の父親と日本人の母親を持つハーフであり、現場でも本作にかける想いは相当なもので「私の代表作になるかも」とおっしゃっていたそうです。監督も「韓さんを信じて本作を作り上げた」とおっしゃいました。

監督は最後に「本作は賭博場みたいな作品。なぜ米軍基地なのか。あえて流行っていないタイプのラップを扱ったのかなど、突っ込みたくなる要素が多い。これは賭けなんです」とおっしゃり、「ラップに馴染みのない人が作品を観て、音楽の世界を知ってほしい」とおっしゃいました。

宮崎監督は「今後、誰かの脚本で作品を撮ってみたい、多分そうなっていると思う。そして本作のように地域性を持ち、ゲリラ的に日本全国で作品を撮りたい」とおっしゃいました。本作のように細部にまでこだわった作品を観るのが今から楽しみです。

『大和(カリフォルニア)』は7/20(金)まで上映

(芋羊甘)


2018.07.17
NHKハートネットTVにて放送された元町プロダクション番組の合評会を開催しました!

2018年3月、【池谷薫ドキュメンタリー塾】から生まれた映像制作サークル【元町プロダクション】(通称:モトプロ)。その活動がNHKハートネットTVにて「人間を撮る 自分を見つめる ~元町プロダクションの人々~」として紹介されました。
番組紹介→

7/12(木)の放送直後の7/16(月)にモトプロメンバーが集まり、番組の合評を行うことになりました。当日現れた池谷さんは、「それがさあ、ついクリップ作っちゃったんだよ」とひと言。ドキュメンタリー塾に参加されたことのある方はご存知かと思いますが、〈クリップ〉というのは映像の一部を抜き出したもの。ドキュメンタリー塾での自作解説の際には必ずこのクリップを用いて撮影や編集、「どう撮りたいか」を実現させるテクニックなどを説明されます。今回は自身が取材の対象となっているのに、まさかのクリップ持参!?番組を手がけられた若きディレクター・松岡梓さんも参加されての〈ガチンコ解説〉に期待が高まります!

まずは番組を再度鑑賞してから、池谷さんが所感を述べられました。そこからはクリップを用いて、池谷さんの感じた疑問や、映像制作に挑むモトプロメンバーの“為になる”テクニックなどを松岡さんに投げかけつつ解説していきます。

何度か番組映像を観たものの、自分ではまったく気づけなかった部分への池谷さんの指摘(ツッコミ)が次々と飛び出すことにまずは驚き、そのひとつひとつにきちんと言葉で説明できる確固たる意図があり入念な準備のもと撮影されていることを松岡さんの返答から知りさらに驚きました。「なんとなく」でできている映像などひとつもなく、映像制作にかかる果てしない労力と強い意志に脱帽です…!“本気”で挑まないと映像制作はできないんですね。

同じ制作者としてツッコミを入れる池谷さんの視点、そしてそれに答える松岡さんの視点に改めてドキュメンタリーを〈観る〉目を鍛えられた時間でした。モトプロメンバーにとっては、ドキュメンタリーを〈作る〉目を鍛えられた時間となったことでしょう。「撮られる人は相当の覚悟を持ってカメラの前に立っている。撮る側も同じ、もしくはそれ以上の覚悟を決めないといけない」という松岡さんの言葉が強く印象に残りました。

番組には、メンバーの作品が観たいという声も寄せられているそうです。来年春にお披露目の上映ができるよう完成を目指そうと具体的な目標も掲げられました。番組は7/19(木)に再放送が予定されています。【元町プロダクション】に、ますますご注目ください!

(mirai)


2018.07.17
『息衝く』木村文洋監督舞台挨拶開催しました!

3連休最後の7/16(月)、『息衝く』上映後に木村文洋監督の舞台挨拶を開催しました。初日に続き2度目のご来館です。

木村監督は青森県・弘前市のご出身。親世代が次世代以降のためにと誘致した同県六ヶ所村の核燃料施設が環境や人体に影響を及ぼすことを知ったことが契機となり、六ヶ所村を舞台とした初長編作『へばの』(2009年公開)を制作されました。自身が宗教団体に参加していた経験も活かし「次は都会からの視点で」との構想ができたものの、2011年には東日本大震災による福島原発事故があり、制作は難航し、10年越しに完成させたのが『息衝く』です。

中心となる3人の登場人物のうち主人公の則夫は、木村監督自身を投影したキャラクターだそうです。彼はあることをきっかけに、自分を取り巻く環境の中に当たり前のように存在し続けてきた〈宗教〉、それと地続きの〈政治〉から離れることで、自分自身として生きることを模索する道を選択します。幼なじみの大和は、映画を観ていると則夫と対照的なキャラクターでその対比が見事なのですが、「彼らは表裏一体、鏡に写った自分自身」と木村監督。もうひとりの中心人物で唯一の女性である慈は、彼らとは異なる視点と距離で団体を見られる存在ということですが、やはり彼女も木村監督自身の一面なのではないかと感じました。

『へばの』に続き主題歌を手がけるのは北村早樹子さん。大阪出身の北村さんの曲「蜜のあはれ」に惚れ込んで『へばの』に使用し、『息衝く』では完成映像に合わせ一から音楽制作を依頼しました。主題歌はなかなかお互いに納得のいくものができず何度も作り直し、詞は木村監督が手がけました。作詞は初めてでしたが、「映画制作の過程で脚本から捨てていった言葉をひとつひとつ拾い集めて作った」と話されました。胸に刺さったあと静かに沁み込み広がっていくような、とても印象的な素晴らしい曲です。

最後に木村監督は、「則夫は東京で生き続けると思う」と言われました。私は映画を観て逆のように感じていたので意外に思うと同時に、少し違う景色が見えた気がしてもう一度観直したくなりました。

(mirai)


2018.07.17
7/14(土)『息衝く』舞台挨拶開催!

映画『息衝く』公開初日に監督の木村文洋さんと主演の柳沢茂樹さんをお迎えしました。
上映後に木村さんと柳沢さんにお客様の前でお話を伺いました。

青森出身の木村監督が子供の時に青森県六ケ所村の核燃料再処理工場を訪れたことが全ての始まりでした。
産業が根付かない所に後々の世代までずっと存在し続ける厄介なものを目の当たりに見た失望感。
それがきっかけとなり最初の映画『へばの』を撮り、それでも表現し足りないところ、現地ではなく都市部でもそれに抵抗する人々を描く本作に繋がりました。

主演のノリオ役に柳沢さんを選んだのは舞台を中心に活躍されている彼を見て、外側にはなかなか出てこない孤独と狂気を内に秘めて奥行きを感じさせる役者さんだったからです。

ノリオを演じた柳沢さんは役を頂いた時はとてもやりがいのあるものだったそうです。
しかし製作期間が10年と長かったので、初めはバケツ一杯の大きな思いがどんどんどんどん時が経ってコップ一杯くらのものになっていったイメージ。
だけど、だから濃いものは残っています。
削ぎ落とされ良くなったと言えないこともないですが、多くのものを撮り落としたと思います、でもそれが木村君らしさでもある。
全身全霊であるものを放り投げた感じです。

木村監督が10年かかった理由について話されました。
日蓮系の新興宗教2つに入った時の体験を映画にして表現することは、政治に対して影響力を持っている団体なのでなかなか支援をしてもらうのが難しかった。
そして原発の話を2008年くらいからやっていて2011年東日本大地震があった。
脚本家チームが書いても書いても現実の方に先を越されてしまう。
脚本ができるまで半年待ってくれとかいうことが続き、柳沢さんには脚本できるまで電話してくるなと言われました。
撮影期間は3年だったのですが。

最後にこの映画のパンフレットについて。
とても力が入った渾身の出来となっています。
途中まで脚本に参加した批評家の杉田俊介さんは切ったら血が出るような文章(木村監督)を寄稿されています。
その他、批評家の鎌田哲也さん、「光の輪」宗形真紀子が書かれています。

映画『息衝く』は7/20(金)まで連日20:10から、この出色のパンフレットは上映期間中のみの販売です。

皆様のご来場をお待ちしております!

(高橋)


2018.07.14
『大和(カリフォルニア)』宮崎大祐監督による舞台挨拶を開催。

韓英恵さん主演、世界で称賛される宮崎大祐監督の作品『大和(カリフォルニア)』。本作の上映を記念して宮崎監督による初日舞台挨拶を開催しました。

当日は大雨という荒れ模様でしたが一人一人の質問などび丁寧に対応する監督の姿が印象的でした。

撮影の地、神奈川県大和市は監督の出身地で、そこでの生活が本作を作るきっかけになったそうです。「はじめ、この町は映画のロケ地には向いていないと思っていた。でも暮らして、掘り下げていくと独自性がある町だ」と思ったそうです。

司会者から、本作は「韓英恵さんふんする“サクラ”たちの“ガールズ・ムービー”じゃないでしょうか」と問われると「そういう見方もあるんですね。言われてみれば…」とおっしゃいました。

また俳優陣の活躍にも触れました。「この映画ができたのは韓英恵さんら役者の力で完成することができた。『菊とギロチン』(瀬々敬久監督)などにも出演しながら本作で“サクラ”を演じることができたのはすごいの一言」とおっしゃいました。

また本作の魅力はラップの持つ即興性×大和市という地域がマッチしているという点ではないでしょうか。司会者も「監督のラップ好きさが本作のような内容になったのか」と問うと監督は「ラップは好きだけど、ロックの方が聴く」というまさかの反応。作品の中でラップ好きな要素が見え隠れしていたのに驚きました。

そしてさらに驚きが。監督によると大和市はPCの普及率が全国で下から数えて2番目だそうです。そして「町の中で貧困が進んでいる。楽器を買うことも難しいからこそ大和市でラップの文化が育ったというのが面白い」とおっしゃいました。

最後に監督は挨拶も込めて「ガールズ・ムービーの巨匠を目指します」とおっしゃいました。力強いお言葉でした。現在10作品以上の作品に関わっているという宮崎監督。今回が初の神戸ということで2度目の来神、お待ちしております!!

(芋羊甘)


2018.07.10
『ラッカは静かに虐殺されている』映像ジャーナリスト・玉本英子さんトーク開催しました!

イスラム国(IS)に制圧され海外メディアも報じることができない惨状を世界に発信するため、秘密裡に結成された市民ジャーナリスト集団“RBSS”(Raqqa is Being Slaughtered Silently/ラッカは静かに虐殺されている)の命を賭けた活動を追ったドキュメンタリー『ラッカは静かに虐殺されている』。初日の7/7(土)に「RBSSメンバーとIS支配下のラッカ」と題し、シリアなど中東地域の人びとの生の声を伝える映像ジャーナリスト・玉本英子さんのトークを開催しました。

映画の舞台となったラッカは人口20万人の小さな街で、玉本さんも内戦前に何度か取材で訪れられました。ところがIS支配下では、外国人記者は誘拐・殺害のターゲットになるため現地入りが難しく、現地の市民記者の情報だけが頼りになります。そうした市民記者たちとのやり取りの中でRBSSメンバーともコンタクトを取り、現地の生の声を発信していました。

2016年以降は「シリア民主軍」や「自由シリア軍」などの組織が作られ、各地でIS掃討作戦が開始されました。玉本さんが話を聞いた自由シリア軍の青年は、中学時代の友人が多数ISに入っていると話したそうです。国外に逃げるお金がなく、自分や家族が生きていくための働き口としてISを選ばざるを得ない青少年は多数おり、戦闘中に対峙したら友人であっても殺さなければならないとの言葉に大きなショックを受けたと玉本さん。友人どうしが殺し合わねばならないのが“内戦”なのです。

シリアに対し空爆を行ったアメリカは、使用する武器がいかに高性能で周囲の被害を最小限に抑えることができると強調していますが、玉本さんは「周辺住民を巻き込まない空爆などない。子どもたちにも甚大な被害が出ている」と言います。病院や学校が爆撃に遭えば世界中から非難が集中することを利用し、ISもわざとそういった場所に武器や軍用車を置いたりすることもあるそうです。どちらからも利用されて被害を被っているのは何も持たない市民たちばかりです。

やむにやまれぬ事情でIS入りする人もいるように、彼らは私たちと変わらないただの人間です。「IS=悪で、IS掃討が解決と考えるべきではない。ここに至るまでの歴史的な経緯もあり、単純な問題ではない。解決は難しく時間もかかる」と玉本さん。現在、ISの支配地域は映画撮影時よりもかなり減少しています。それにより、次は世界が関心を失うことで〈ラッカは静かに虐殺されている〉事態にならないかと玉本さんは懸念しています。“無関心”もひとつの暴力の形なのだと強く感じました。

『ラッカは静かに虐殺されている』は7/20(金)まで上映中です。上映期間中、RBSSの活動支援のための募金箱も設置しておりますのでどうぞよろしくお願いいたします。

(mirai)


2018.07.10
7/8(日)『ラジオ・コバニ』スペシャルトーク開催!

ISとの戦闘で瓦礫と化したシリア北部のクルド人街コバニで、友人とラジオ局を立ち上げた20歳の大学生ディバロン。手づくりのラジオ番組が人々に連帯感と希望をもたらしてゆく3年間を追ったドキュメンタリー『ラジオ・コバニ』。公開を記念して、FMわぃわぃ総合プロデューサー・金千秋さんをお招きして、スペシャルトークを開催しました。

1995年1月17日に発生した阪神淡路大震災をきっかけに神戸・長田を拠点とし、誕生したコミュニティーラジオ・FMわぃわぃ。コミュニティーラジオは国や地方公共団体と民間企業との共同出資で設立される第3セクターに属することが多いようですが、FMわぃわぃは様々な助成金を受けNPOとして活動しています。

ことばのわからない外国人住民たちのために災害情報を多言語で放送するようになったきっかけについて、在日歴の長い在日コリアンからのラジオ放送が原点だったと金さんはおっしゃいます。またそれは在日コリアンに内在する不安からだといいます。 神戸は全国的に見ても外国人の比率が高く、中でも長田は韓国・朝鮮人が大勢住んでいます。また震災以前から、地域の中に存在する様々な差別や格差により、多種多様な人々が住んでいました。そこから摩擦もよく生まれ、「人が幸せに生きるための運動」が活発に行われる土地でもありました。そうした中で、外国人たちやその土地で肩身の狭い思いをしている人たちに向け、自分たちの国の言語やリズムの使われた音楽を流すことで仲間であることが伝わり、安心感を生むのもコミュニティーラジオの役割であるそうです。
金さんは、国の視点ではなく市民に寄り添う視点が大事だと力強く宣言されました。

またコミュニティーラジオは避難所で仲間を探すためのツールであり、不安な状態にある人々へ安心のメッセージを送るという意味では、今のSNSと同じような役割を担っているというご説明が。まさに『ラジオ・コバニ』の世界を表しているように思いました。

コミュニティーラジオの多くは聞き取りから始まり、ヒント・アイデアを自分から見つけ出し、行動を起こすきっかけとなると金さんはおっしゃいます。
またそのためにも一人一人が継続して発信をしていく必要があるとトークを締めくくられました。

始まりは小さな発信であったとしても、その内容が人々の心に響くものであれば少しずつ大きなムーブメントとなり、周囲にも笑顔が増えていくラジオというツールの力を思い知る1時間でした。

当館でも多数のラジオ(中にはFM MOOV KOBEというコミュニティーラジオも!)にレギュラー出演しているスタッフもおります。
どうぞご声援のほど、よろしくお願いします!
FMわぃわぃ公式HP →

(まりこ)


2018.07.06
甲南大学×元町映画館コラボイベント第3弾。「HarukanaShow」配信!!

7/3(火)、甲南大学のコラボ企画第3弾。大学生らと一緒にラジオ番組「HarukanaShow」の収録、配信を行いました。

これは当館で7/7(土)上映の『ラジオ・コバニ』の内容に合わせて企画されたもの。本作はシリアの街“コバニ”で女子大生が自らラジオ局を立ち上げて、発信する姿を追ったドキュメンタリー。

この企画に協力していただいたのは西川麦子さん(甲南大学文学部社会学科教授)とゼミ生ら。「HarukanaShow」はコミニュティラジオ局WRFUと協力し、西川さん(Mugi)が主にHostを務めるラジオ番組です。今回は番外編として元町映画館のスタッフをゲストにした番組が制作されました。スタッフやMCはなんと西川ゼミの現役の大学2回生の学生たち。なんと番組作りは初めてということでした。

しかも番組は生放送。ネットを通してアメリカに同時配信ということで会場は緊張感ありまくり。もちろんゲストの劇場スタッフも緊張。

MCのMugiさんはさすがレギュラーという形でゲストの話を引き出してくれます。ゲストも緊張感がほぐれて見所など伝えられたようです。

後半のMoekaさん、RinoさんによるHostも盛り上がりました。丁寧にゲストのことを聞いてくれます。互いに目配せしながらも発信したいこと、話す内容のゴールを決めつつ、進行しているようでした。
好きな映画のジャンルは?」という質問に対して「SFやサスペンスが好き」という回答に自分の考えを盛り込んで返答するMoekaさん、Rinoさんらの姿がとても印象的でした。

またこのような収録には現場スタッフの力が欠かせません。会場撮影や時計係、現場総括のディレクターらが各々の仕事をしながらじっと見つめておりました。

終了した時には「はぁぁぁ~」という安堵感まじりのため息が聞こえました。みなさん慣れないことで相当疲れた様子でした。

参加した学生の感想を見ると「多人数で連携を取るのが難しかった」「学生でもHostとしてラジオ発信することができるんだと感動」「発信することは作品の大小に関わらず、時間や労力がかかり大変なんだと知りました」といった大変なことでしたが有意義な時間だったようです。また西川ゼミだからできたという意見が多く、ゲストも気持ち良く収録することができたとおっしゃいました。

『ラジオ・コバニ』があったからできたこのコラボ。発信すること、そして当館のような映画館の存在を少しでも多くの方に知ってもらうことができたのではないでしょうか。アメリカの方の反応も気になる!!。今後も映画を通した「映画体験」ができるような企画を調整中。お楽しみに!

*Member of チームKuma-san
Host: Moeka & Rino
Director: Masataka
AD: Kodai
Editor- Shusei
Video Camera] Shinji & Mao
Camera: Mao
Time Keeper: Takuma
Writer: Shunsuke
*Harukana Show Staff
Host: Mugiko
Engineer @ WRFU: Tom

(芋羊甘)

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